2012年3月28日水曜日

坊主風「極辛麻婆らーめん」の自作レシピ

月に一回くらいしか訪問できないが、水戸のラーメン屋「つけ麺 坊主」は、私のお気に入りのお店である(もう何回も書いたけど)。
先月(2012年2月)この店に行ったときには、ついに「極辛麻婆らーめん」を食べることができた。前から食べたい食べたいと思っていたが、期間限定のために果たせず、私にとっての「幻のラーメン」だったのだ。
そのときの仔細は、このブログ上でも紹介しておいた。この店のメニューの中ではお値段も最高峰だが、たしかに旨さも辛さも最高峰だった。
しかし、このメニューは一年の内、2月と8月だけの超期間限定メニューなのだった。この次は8月まで食べられない。食べられないとなると、やはり食べたい気持ちがつのってくる。

そこで、以前「特製らーめん」を自作したときのように自分で作ってみようと思い立ち、いろいろ工夫してみた。以下、そんなつもりで考えたレシピを紹介してみよう。
念のために最初に言っておくと、これは「坊主」さんの「極辛麻婆らーめん」を再現したものではない(そんなことできるわけないしね)。せいぜいが「それ風」のお気軽メニューという程度のもの。本物は、8月まで待って「つけ麺 坊主」で食べてください。私もそうします。

このレシピでは、麺は自分で打っている。これは別に「坊主」の麺を再現するためではない。まあ私の趣味の問題。でもやはり「坊主」の麺のようなコシはだせない。なので生麺を買ってきてもよい。
スープのベースは、粉末とか顆粒状の各種のスープの素を調合したお手軽なもの。鶏がらを何時間も煮込むというような本格的なものではない。そういうレシピを知りたい方は、別のホーム・ページを当たってみてほしい。
なおこのラーメンは当然「激辛」だ(そもそも「極辛」を目指しているんだから)。辛い成分を減らせば、「ふつう」の味になると思うかもしれないが、これがそうはならない。
豆板醤やラー油など、辛さとその他の味が一体となった調味料を使っていることもあるし、唐辛子そのものも辛さと旨みをあわせて持っている食材なので(だから煮物に入れるわけだ)、辛さだけを取り除くことはできないのだ。多少減らし加減にすることはできるかもしれないけど。別に考えた「ふつう」のラーメンのレシピは、こちらを参照
したがって出来上がりはかなり辛い。「つけ麺 坊主」のメニューでいうと「特製らーめん」(店内辛さランキング第3位)をスープまで完食できるくらいの人以上でないと、たぶんこれも無理だと思う。

1 麺を作る

 *以下で紹介している麺は無かん水の卵麺だが、その後かん水を使ったより本格的な麺も作るようになった。興味のある方は次のページを参照されたい。「ラーメンの手打ち麺のレシピ

〔道具〕

手打ちで作るので、当然それなりの道具が必要。
私の作り方は、パスタ・マシンではなく、手で切る切り麺なので、のし板、麺棒、駒板、そば切り包丁を使っている。
私は場合、のし板と麺棒はお菓子作り用のものを流用。駒板と包丁は蕎麦打ち用のもの。こね鉢は、大きいボールで代用している。
ちなみにこの内、駒板だけは、合羽橋の専門店で買った本格的なものだ(ちょっと自慢)。

〔材料〕 

この麺は「かん水」の代わりに卵を使う卵麺だ。だからいわゆるラーメンの麺とはちょっと違うが、それなりの美味しさがある。
いろいろやってみたが、一応落ち着いたのが次の配合。味よりも作りやすさ優先でこうなった感じ。

<一人前 出来上がり生緬150g>

・強力粉 50g
・薄力粉 50g
・塩 2~3gくらい
・卵 M1個

*強力粉は、私の場合パン作り用のものを手元に常備しているのでそれを使っている。
*強力粉と薄力粉は、あわせて中力粉に置き換えてもよいが、中力粉がうちの近所ではやや手に入りにくいので。

〔手順1 生地を作る〕

① 大きいボールに材料を全部入れる。
② スプーンで混ぜ合わせる。
ボールの表面にこびりつくのでスプーンではがしながら混ぜる。
③ ある程度混ざったら今度は手でこねる。
湿っている部分と粉のままの部分ができるので、指で混ぜ合わせたり、押し付けたりして一つの塊にまとめる。
④ まとまったらボールの底で手のひらを使い平らに延ばす。
それを二つに折り、また平らに延ばす。これを2,3分繰り返す。
*かなり少量なので、卵の大きさの違いにより日によって硬かったり柔らかかったりの差が大きい。が、まああまり気にしないことにしている。それなりにちゃんと出来上がるので。
⑤ 最後に一つにまとめて、乾かないようにビニールの袋に入れる。このまま2~3時間おいておく。
*熟成のためとのこと。しばらくおいておくと、水分が全体にまわって滑らかな感じになる。

〔手順2 麺を切る〕

⑥ 片栗粉を打ち粉にして、のし板と麺棒で生地を薄く延ばす。
ある程度平らになったら、麺棒に巻きつけて転がし、さらに延ばす。固めのときはかなり大変だが、慣れれば何とかできるようになる。
生地がだいたい30センチ四方になれば、厚みも2ミリ以下になり終了。
⑦ 生地を二つに折る。間に打ち粉をたっぷり振りかける。それをまな板に移し、さらに上から打ち粉を振る。
⑧ 駒板を当て、蕎麦切り庖丁でできるだけ細く切っていく。
*私は慣れてきたので、けっこう細く切れるようになった。それでも、茹でるとまだ太麺だ。
⑨ 切り終わったら切断面に粉がまわるように手でよくほぐす。
生地が柔らかいと切断面がまたくっついてしまうので、ていねいにほぐす必要がある。切る前に打ち粉を振るのは、これがくっつかないようにするため。
こうしてほぐす過程で、おのずと麺は縮れ麺になる。

2 スープを作る

〔材料〕

私の場合、スープのベースには、a)鶏ガラスープ、b)豚骨白湯スープ、c味覇(ウェイパー)を使う場合の3パターンがあるのだが、ここではとりあえず鶏ガラスープの場合について書いておく。
一応ダブル・スープなので、これに和風だしを加えている。
本物の「坊主」のスープは、鶏ガラに野菜と、煮干のような魚介系のだしを少し加えて長時間煮込んでいるらしい(たぶん)。

<一人前 出来上がり500cc>

・水 500cc
・和風だしの素(いりこだしの素、昆布だしの素、かつおだしの素を自分でミックス) 小さじ 1弱
・ニンニク 1/2
・鷹の爪 1/2
・豆板醤 大さじ 1/2~1
・鶏ガラスープ(顆粒) 大さじ 1
・豚骨白湯スープ(顆粒) 小さじ 1
・唐辛子粉 韓国産   大さじ 1
       国産一味 大さじ 1
       国産七味 大さじ 1
<具材>
・野菜(もやし、キャベツ、白菜など) 合計200グラム
・麻婆豆腐(市販の麻婆豆腐の素で作ったものの1/3量に自分で豆板醤を増量)
<トッピング>
・ラード 大さじ 1
・ラー油(ゴマ油ベース) 大さじ 1
・魚粉 大さじ 1/2
・山椒の粉 10振り
・海苔 あれば適量

*唐辛子は、国産のものだけだと辛さがストレート過ぎてしまう。韓国産は旨みと甘みがあって豊かな辛さがあるが、これだけにすると辛さが物足りない。そのためミックスして使っている。
*魚粉は、原料を粉末にした市販の和風だしの素。
私の使っているのは、鰹、宗田鰹、鯖、鰯の粉末をミックスし紙パックにいれたもの。本来はティー・バックのように使うものだが、袋から出して使っている。

〔手順〕

 ① 水500ccに、鷹の爪とニンニクと豆板醤を入れて煮立てる。
② 煮立ったら和風だしの素、各種スープの素を加える。
スープの素は風味がとぶのであまり煮すぎない。
 ③ ひと煮立ちしたら、野菜と唐辛子粉を同時に入れて、1~2分煮れば出来上がり。煮すぎない方が歯ごたえがあって美味しい。
*白菜の芯など固めの部分がある場合は、それだけ先に入れておく。

3 麺を茹でて盛り付ける

〔手順〕

① 上のスープ作りと並行して麻婆豆腐を小なべて温めておく。
② 上のスープ作りと並行して鍋に麺を茹でるためのお湯(1500cc以上)を沸かしておく。
③ スープの出来上がりを見計らって麺を湯に投入する。
④ 茹で時間は2分半から3分。
⑤ 茹で上がりを見計らって、丼に湯をはり温めておく。温まったら湯を捨て、丼にラードとラー油を先に入れておく。
ラードが溶け、ラー油はさらさらになって、スープと混ざりやすくなる。
⑥ 茹で上がった麺をザルにあけ手早く湯きりをして丼に入れる。
 ⑦ 麺の上にスープと野菜をかけ入れる。
*スープを雪平鍋でつくるとかけやすい。
 ⑧ その上に麻婆豆腐をかける。
 ⑨ 最後に魚粉と山椒を振って出来上がり。

4 おまけ

さてこれで出来上がったたわけだ。激辛のラーメンと麻婆豆腐という取り合わせはほんとに絶妙。
私の場合、これとライスがセットになる。私にとってライスは、ラーメンの一部と言ってもいい。
ラードなどを加えているので、スープを飲んだ後、ライスを一口食べると口の中がさっぱりする。もちろんご飯もおいしい。
また、ラーメンのトッピングとして海苔があるときは、しばらくスープに浸しておいた後、これをライスの上にのせて食べる。たっぷりスープの旨みを吸ってぐだぐだになった海苔は、ご飯と一緒に食べるとまた格別な旨さだ。
こうして作る自家製「極辛麻婆らーめん」に、自分としては十分に満足している。でもそれはそれとして、やっぱり本家「つけ麺 坊主」の本物を食べたい。早く8月になってくれ。

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